バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

海外勢、日本株買い「第2波」


 
 
#豊島逸夫の金のつぶやき #コラム #マーケット
2024/2/9 10:44
8日の日銀幹部発言と日経平均急伸はNY市場でも話題となり、海外勢は9日の東京市場で臨戦態勢だ。「緩和バイアスは変わらず」との発言が英訳され、独り歩きしている。主要先進国で、いまだに「異次元緩和」を続けているのは日本だけであり、「絶滅危惧種」である。しかも、万が一暴落しても、日銀の上場投資信託ETF)買いという形で、日本株保有者に対する「アフターサービス」が期待できる。これが、海外勢の本音だ。

おりから、ニューヨーク株式市場では、S&P500種株価指数が一時5000の大台を突破して、目標達成感も出始めている。そもそもエヌビディアなど極めて限定的な大型株主導の展開ゆえ、警戒感も根強い。とりあえず、モメンタムに乗って買われてきた。それゆえ、一部では日本株のモメンタムに乗り換える動きが顕在化しつつある。

米連邦準備理事会(FRB)が、市場の期待に反して、利下げに慎重な姿勢を強め、3月利下げがほぼ消滅したことで、米国株の不透明感も醸成されている。

ただし、中長期運用のファンドは、「日本株の急騰は、半導体バブル」と警戒して、様子見に徹する傾向も見られる。ただし、中国株から日本株への移動組は更に増えそうだ。NY市場でも中国経済悪化は深刻との見方が圧倒的で、証券部門の規制当局のトップ更迭の動きなどは「もはや制御不能」と受け止められ、中国株不安を増長させている。

なお、海外勢に「バブル後の高値」というような感覚はなく、日本流の経験則とは無縁の世界にいるので、現在の日本株に対する高値警戒感は希薄だ。特に、日本市場への新規参入組は、現価格水準から参入するわけで、日本人投資家も、頭の中をいったんデリート(消去)して臨むべきであろう