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NYダウ反発、80ドル高 製薬やヘルスケア株が上昇


 
 
2023/4/6 5:20 (2023/4/6 5:47 更新)

【NQNニューヨーク=戸部実華】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比80ドル34セント(0.2%)高の3万3482ドル72セントで終えた。市場予想を下回る米経済指標の発表が相次ぎ、景気懸念が相場全体の重荷となった。一方、景気動向に左右されにくいディフェンシブ株に買いが入り、ダウ平均を支えた。

5日発表の3月のADP雇用リポートでは非農業部門の雇用者数が前月比14万5000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(21万人)を下回った。3月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数は51.2と、市場予想(54.3)に届かなかった。今週発表された3月のISM製造業景況感指数や2月の米雇用動態調査(JOLTS)も米景気の悪化や労働市場の軟化を示していた。

米景気懸念が強まるなか、ディフェンシブ株の上げが目立った。医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルクが高い。集団訴訟で和解案を示した医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は4.5%高となった。

半面、景気敏感株や消費関連株は売りが優勢だった。航空機のボーイングや建機のキャタピラー、スポーツ用品のナイキ、ホームセンターのホーム・デポが下落。ハイテク株も売りに押され、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトが下げた。

市場では非製造業の景況感の悪化を受け「景気減速がサービス業を含む幅広い分野に広がり、主力ハイテク企業も影響を避けられないとの懸念を強めた」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声が聞かれた。3月は米長期金利の急低下などを背景に、主力ハイテク株が買われていた。ディフェンシブ株や配当利回りが高い銘柄へ資金がシフトしやすかったという。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、前日比129.465ポイント(1.1%)安の1万1996.862で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや電気自動車のテスラの下げが目立った。半導体株も売りが優勢だった。

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