バンブーズブログ

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最低賃金の地域格差、どう是正?


 
 
#朝刊1面を読もう #基礎から日経
2023/4/7 7:00
2023年4月7日の日本経済新聞朝刊1面に「最低賃金、地方底上げ」という記事がありました。厚生労働省は、最低賃金引き上げの目安を示す区分を見直すと決めました。賃金の地域格差をどう是正するのでしょうか。

ここが気になる

最低賃金とは、企業などがアルバイトを含む全従業員に支払うべき最低時給の金額です。使用者が基準より低い額しか支払わなかった場合は罰則が科され、差額を支払います。金額は毎年、景気や雇用などを参考に見直され、政府の審議会が示した引き上げ額の目安をもとに各都道府県が決めます。

物価などで都道府県を分類し、区分ごとに引き上げ額の目安を決めるため、地域で差が出る構造となっています。22年度の最低賃金は最も高い東京都の1072円に対して最低の沖縄県などが853円。差は219円で、02年の2倍以上に広がっています。この格差を是正するために、23年の審議から従来の4区分を3区分に減らします。内訳は東京都など6都府県がAランク、北海道など28道府県がB、高知県など13県がCとなります。

これまでは、新型コロナウイルスの影響が強かった20年度を除き、16年度から毎年3%を超える上昇が続いています。ただ足元の急速な物価高で賃上げの重要性は高まっています。岸田首相は3月、最低賃金の全国加重平均を22年の961円から、23年に4%上げて1000円にする目標に言及しました。企業は生産性向上など収益改善に向けた取り組みが一段と必要になります。