2023/4/11 9:12 (2023/4/11 9:40 更新)
11日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前日に比べ290円ほど高い2万7900円台前半で推移している。上げ幅は300円を超える場面もある。日銀の政策修正観測が後退したことを受け、円安・ドル高が進行した。輸出関連株に買いが優勢となっている。米景気懸念が和らいだことも相場を下支えしている。
日銀の植田和男総裁が10日に開いた就任会見では現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)や政府との共同声明を維持する姿勢を示した。大規模な金融緩和策の修正が遠のいたと受け止められ、外国為替市場では円相場が一時、1ドル=133円台後半まで円安・ドル高が進んだ。円の対ドルでの先安観が強まり、輸出関連株に買いが先行している。
前日の米株式市場では前週末の3月の米雇用統計を受けて景気悪化懸念が和らぎ、景気敏感株が買われた。また主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数が上昇。これを受けて東京市場でも値がさの半導体関連株が買われ、相場を支えている。