バンブーズブログ

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NYダウ続伸、197ドル高 追加利上げへの警戒感和らぐ


 
 
 
2023/10/10 5:34 (2023/10/10 5:58 更新)
 
【NQNニューヨーク=川上純平】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比197ドル07セント(0.58%)高の3万3604ドル65セントで終えた。中東地域での戦闘が激化したのを受けて朝方は売りが先行したが、その後上昇に転じた。米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げなど、金融引き締めが長期化することへの過度な警戒感が後退し、投資家の買いを誘った。

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは7日、イスラエルへの攻撃を開始した。イスラエルは反撃し、戦闘は激しさを増している。地政学リスクの高まりを受けて運用リスクを回避する投資家が増え、ダウ平均は午前中に150ドルほど下落する場面があった。中東の周辺国からの原油供給に悪影響が及ぶ可能性が意識され、米原先物相場が大きく上昇。インフレ圧力の高まりに対する警戒も株式相場の重荷だった。

もっとも、ダウ平均は売り一巡後に下げ渋り、上昇に転じた。FRBのジェファーソン副議長は9日に公開した講演の原稿で「債券利回りの上昇を通じた金融引き締めを今後も認識しつつ、将来の政策の方向性を評価することを心掛ける」と述べた。米長期金利は先週に2007年以来の高水準を付けていた。ジェファーソン氏の見解を受けて追加利上げへの警戒感が和らいだ。

原油高を背景に物価高が再び勢い付けば追加利上げの必要性は高まる。ただ、市場では「地政学リスクを踏まえてFRBがさらなる利上げを控えることも考えられる」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方があった。

原油高を受けて石油のシェブロンが上昇した。ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや通信のベライゾン・コミュニケーションズなどディフェンシブ株の一角も買われた。半面、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル半導体インテルは下げた。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比52.898ポイント(0.39%)高の1万3484.239で終えた。アナリストの高評価が相次いだ英半導体設計のアーム・ホールディングスが上昇した。交流サイトのメタも買われた。