鉱工業生産、12月1.8%上昇 2カ月ぶりプラス
#経済
2024/1/31 14:30
経産省が31日に発表した鉱工業生産指数の速報値は105.9だった
経済産業省が31日に発表した2023年12月の鉱工業生産指数(2020年=100、季節調整済み)速報値は105.9となり、前月比で1.8%上昇した。汎用・業務用機械工業や化学工業がけん引し、2カ月ぶりのプラスとなった。
QUICKがまとめた民間エコノミスト予測の中央値は前月比2.4%の上昇だった。31日の発表では全15業種のうち12業種が上がった。生産の基調判断は「一進一退」で据え置いた。
汎用・業務用機械工業が前月比で9.3%伸びた。工場や物流施設からのコンベヤーの受注が好調だった。乳液・化粧水類やせっけん類といった化学工業も7.9%上がった。
生産用機械工業は4.3%プラスとなった。中国や韓国、台湾向けに半導体製造装置の輸出が大きく伸びた。
低下した3業種のうち、窯業・土石製品工業は0.2%のマイナスだった。自動車向けの安全ガラスが振るわなかった。無機・有機化学工業も0.1%落ち込んだ。
23年通年の鉱工業生産指数は104.1となり、前年より1.1%下落した。マイナスは2年連続。部材供給が回復したことで自動車工業など3業種が上向いたが、生産用機械工業など12業種が下がった。
主要企業の生産計画から算出する生産予測指数をみると1月は前月比6.2%の低下を見込む。企業の予想値は上振れしやすく、例年の傾向をふまえた補正値は10.5%のマイナスだ。2月の予想指数は2.2%のプラスを見込む。