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2024/2/10 5:22
米ニューヨークのウォール街=ロイター
【NQNニューヨーク=横内理恵】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退となり、午後3時(日本時間10日午前5時)現在は前日比43ドル89セント安の3万8682ドル44セントで推移している。前日にかけて連日で過去最高値を更新しており、主力株の一角に利益確定売りが出ている。半面、ハイテク株への買いが続いており、ダウ平均の下値を支えている。
米長期金利が一時前日比0.04%高い(債券価格は安い)4.19%を付けたのも、株式の相対的な割高感につながっている。決算を手がかりに前日に大幅高となった映画・娯楽のウォルト・ディズニーなど幅広い銘柄に売りが広がり、ダウ平均は160ドル近く下げる場面があった。
一方、人工知能(AI)需要で業績への追い風が強まるとの見方からハイテクや半導体株への買いが続いている。9日午後にはロイター通信が画像処理半導体のエヌビディアがクラウド事業者などのAI半導体の自社開発の設計などを支援する部門の設立に動いていると報じた。ダウ平均ではソフトウエアのマイクロソフトや半導体のインテル、IT(情報技術)のIBMなどが買われている。
ダウ平均は寄り付き直後に小幅に上げる場面もあった。米労働省が9日に発表した米消費者物価指数(CPI)の年次改定結果で、2023年12月の前月比の上昇率が0.3%から0.2%に下方修正された。インフレが再加速するとの警戒感が和らいだ。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は節目の5000を上回り、過去最高値圏で推移している。5000を上回って終える可能性が意識され、相場上昇に乗り遅れまいとする投資家の買いを誘っている面もある。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、上昇率は1%を超えている。エヌビディアを中心に半導体株の上昇が目立つ。ネット通販のアマゾン・ドット・コムも高い。