バンブーズブログ

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景気指標《設備投資》景気状況を占う

設備投資16.4%増、10〜12月 自動車や半導体で生産強化
 
 
#経済 #経済
2024/3/4 8:55 (2024/3/4 11:16 更新)
財務省が4日発表した2023年10〜12月期の法人企業統計によると、全産業(金融・保険業を除く)のソフトウエアを含む設備投資は14兆4823億円で、前年同期と比べて16.4%増えた。自動車や半導体関連の業種で、生産体制を強化する動きが相次いだ。

設備投資は製造業、非製造業とも前年同期より増えた。全産業の設備投資額は10〜12月期として過去最高だった。季節調整済みの前期比では10.4%伸びた。

 
経常利益は前年同期比13.0%増の25兆2754億円だった。利益額は10〜12月期として過去最高を更新した。

設備投資は製造業で20.6%伸びた。半導体や電子部品などを製造する情報通信機械が65.8%、自動車などの輸送用機械も30.2%それぞれ増加した。製造ラインの拡張や新しい生産拠点の整備など生産体制強化のための投資が増えた。

非製造業は14.2%高まった。情報通信業は39.8%増で全体を押し上げた。新たな基地局の整備といったネットワーク関連設備の増強が続いた。鉄道や航空機などの新型輸送用機材の導入があった運輸業や郵便業は28.0%増となった。

法人企業統計の四半期ごとの結果を基に計算すると、23年4〜12月期の設備投資は前年同期比8.4%高まった。財務省内閣府が23年12月に公表した法人企業景気予測調査では23年度の全産業の設備投資が前年度比11.1%増える見込みだ。

経常利益を業種別にみると、製造業が19.9%増えた。供給制約の緩和による増産が進んだ輸送用機械が80.7%の増益を確保した。

非製造業も9.5%の増益だった。宿泊や飲食などのサービス業が38.1%プラスとなった。新型コロナウイルス禍からの回復に加えて価格転嫁が進んだことが影響した。発電燃料価格の下落により電気業も増益に転じた。

売上高は4.2%増の388兆2060億円となった。製造業では輸送用機械だけでなく、価格転嫁が進んだ食料品が18.9%の増収だった。

財務省の担当者は「景気が緩やかに回復している状況を反映した」と説明した。先行きに関し、中国など海外景気の下振れや物価上昇の影響を注視したいと述べた。