バンブーズブログ

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マスク氏、AI新会社を設立 ChatGPTに対抗か


 
 
#イーロン・マスク #ChatGPT #スタートアップ
2023/4/15 5:45 (2023/4/15 13:28 更新)
マスク氏はかつて「チャットGPT」のオープンAIの立ち上げにも関わっていたが…=ロイター
シリコンバレー=渡辺直樹】米起業家のイーロン・マスク氏が人工知能の新会社を設立したことが明らかになった。米西部ネバダ州に関連書類を提出した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は14日、マスク氏が対話型の人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米新興オープンAIに対抗し、AIスタートアップの立ち上げを計画していると報じていた。

ネバダ州に提出した書類によると、名前は「X.AI社」で、3月9日に登録され、マスク氏が取締役になっている。

マスク氏は新会社の詳細について明らかにしていないが、FTによると、AIの研究者とエンジニアのチームを編成し、米スペースXや米テスラの投資家と資金投入について話し合っている。米アルファベット傘下の英ディープマインドにいた研究者のイゴール・バブシュキン氏らを迎えるという。

高度な生成AIの開発には大量のデータを使った訓練が必要になる。マスク氏はAIプロジェクトの開始をにらみ、約1万個の画像処理半導体GPU)を購入したと報じられており、11日には公開インタビューで「ツイッターもテスラも(半導体を)買っている」とこうした動きを認めていた。

マスク氏はこれまで、チャットGPTを動かす最新の技術基盤「GPT-4」を懸念し、開発作業を少なくとも6カ月中断するよう求める非営利団体の署名運動に賛同していた。

マスク氏はもともと、2015年に非営利団体として始まったオープンAIの設立に関与していたが、確執からオープンAIを去ったとみられている。今回の計画が進めば、署名運動の理念とは逆に、自らAIの開発競争に加わることになる。

対話や画像生成に使う高度なAIの開発をめぐっては、米マイクロソフトがオープンAIに巨額投資して口火を切り、グーグルやメタ、アマゾン・ドット・コムといった米巨大テック企業も参入した。英スタビリティーAIや米アンソロピックといったスタートアップ企業も脚光を浴びている。


マスク氏はツイッターを買収後、運営会社から「ツイッター」の名前を廃し、マスクが所有する「X社」と合併させ社名を変えた。11日には「私の目標はX、すなわちあらゆる機能を備えたアプリ(everything app)をつくりあげることだ」と話していた。今回設立した新会社もこうした名前を冠しており、マスク氏は手がける企業群をAIを軸に有機的に結びつけていく可能性もある