バンブーズブログ

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NYダウ続落270ドル安 FRB議長、年内利下げには否定的

【ニューヨーク=斉藤雄太】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落した。同日の米連邦公開市場委員会FOMC)後の声明文では、今会合を最後に利上げを一時停止する可能性を示唆したものの、市場が期待したほど明確な打ち止め宣言はなかった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が年内の利下げ転換に否定的な見解を再び示したこともあり、金融引き締めが長引くとの警戒感が広がった。

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3日のダウ平均の終値は前日比270ドル(0.8%)安の3万3414ドルだった。景気動向に敏感な米銀最大手JPモルガン・チェースや石油メジャーのシェブロンがそれぞれ2%下げた。

米地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)の破綻後に急落した地銀株の一角はこの日も売りが続いた。パックウエスト・バンコープは2%安、ウエスタン・アライアンスは4%安だった。パックウェストの株価は取引時間後に身売りなどを検討中との報道が出て、時間外取引でさらに5割以上の急落をみせた。

FRBは3日のFOMCで市場の大方の予想通り、0.25%の利上げを決めた。声明文では、前回会合時にあった利上げ継続を示唆する文言を修正し、2022年3月から続けてきた利上げを今会合で打ち止めにする可能性を示した。

ただ、声明文やパウエル議長の記者会見では、インフレなどのデータ次第で再度利上げに動けるようにする余地も残した。市場では「次回の6月会合での利上げ休止を示唆しつつ、(金融引き締めに積極的な)タカ派寄りの姿勢は維持した」(ゴールドマン・サックス)と受け止められた。

パウエル議長が「インフレはそれほど早く下がらない」との認識を示し、実際にそうなれば、市場が見込むような年内の利下げ転換は「適切ではない」と語ったことも投資家のリスク回避姿勢につながった。運用会社RBCグローバル・アセット・マネジメントのアンドレイ・スキバ氏は「今年後半か来年初めにはFRBは利下げに動く」と予想しつつ、目先のタカ派姿勢維持は「一部の市場参加者を失望させた」とみる。

米国債市場では、3カ月物の短期証券の利回りが上昇(価格は下落)する一方、2年債や10年債の利回りは低下した。FRBの引き締め長期化で米景気後退のリスクが高まるとの見方から、中長期債には安全資産を求める投資家の買いが入った。米金利低下でドルが売られ、対ドルの円相場は3日夕に1ドル=134円台後半と昼の水準から