バンブーズブログ

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NYダウ反落、232ドル安 利上げ長期化観測が重荷


 
 
#北米 #国際
2023/6/15 5:14 (2023/6/15 6:16 更新)
 
【ニューヨーク=斉藤雄太】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反落し、終値は前日比232ドル(0.7%)安の3万3979ドルだった。米連邦準備理事会(FRB)は同日の米連邦公開市場委員会FOMC)で2023年中に残り2回と市場予想を上回る追加利上げを示唆した。金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を強めたと受け止められ、金利上昇と景気悪化懸念を誘った。

ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えた。FOMC前は利上げの終結が近いとの期待から株価が上昇基調にあっただけに、反動で売りが出やすかった面もある。ただ株式を一方的に売る動きも限られた。ハイテク株中心のナスダック総合株価指数は一時マイナス圏になったものの切り返し、0.4%高で終えた。

米債券市場では政策金利の動向に敏感な2年物国債利回りFOMCの結果発表後に上昇(価格は下落)し、4.6%台前半から4.8%近くまで上げる場面があった。外国為替市場ではドルが買われ、対ドルの円相場は一時1ドル=139円台前半から140円台まで円安・ドル高が進んだ。

14日のFOMCは11会合ぶりに利上げを見送る一方、3カ月に一度公表する政策金利見通しで0.25%の利上げを年内に2回実施する基本シナリオを示した。市場の事前予想では残り1回の追加利上げが優勢だった。米証券ジェフリーズのトーマス・サイモンズ氏は「タカ派的なスキップ(利上げ見送り)だ」とみる。

FRBのパウエル議長は会合後の記者会見で、利上げを進める速度よりもインフレ抑制に十分な金利水準を見極めることが重要だとの考えを示した。利上げを毎会合実施する形を改め、経済・物価情勢の評価に時間をかけながら追加利上げを判断する方法が「理にかなっている」と説明。政策金利を過度に上げてしまうリスクに注意を払う姿勢もみせたことで、投資家の不安心理が和らぐ場面もあった。