バンブーズブログ

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「最高のアニメ作れる」一転「盗まれた」京アニ放火公判


 
 
#事件・司法 #社会・調査 #京都
2023/9/11 14:41 (2023/9/11 20:42 更新)
36人が死亡した2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判第4回公判が11日、京都地裁(増田啓祐裁判長)で開かれた。小説家を目指していた被告が京アニに対する思いを語った。当初は憧れを抱きながら、自作を「盗まれた」と感じるようになるまでの変遷が明らかになった。

前回に引き続き、弁護側が小説執筆を始めた青年期の経歴を質問した。被告は京アニについて「最高のシナリオを持ち込めば最高のアニメを作れる」「(成功するための)上りのエスカレーター」と話し、自作の応募先として同社に関心を寄せるようになった経緯を振り返った。

被告は人間関係などが原因で郵便局の仕事を辞め、生活保護を受給していた30代前半に、京アニのアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を見て小説を書き始めたと説明。「24時間365日小説のことを考えていた」と述べた。

インターネット掲示板で執筆の助言をもらったという京アニ関係者に恋愛感情を抱いていたが、自身の犯罪歴を知られたことで同社からの出版の道が閉ざされたと考えるようになった。

自暴自棄になりコンビニ強盗をして逮捕されたといい「はい上がろうとすると、必ず横から足を引っ張られる。うんざりして最終的に刑務所に行くしかないと考えた」と話した。

弁護側が法廷で京アニ作品の映像を流すと、被告は具体的に登場人物のセリフや情景を挙げ「初めて見たときはパクられたのかな、と(思った)」と述べた。弁護側は冒頭陳述で被告が事件前に「(小説の)アイデアを盗用された」と考えたと指摘している。

被告人質問は9月後半まで集中的に実施され、事件の経緯や動機について、被告が自身の言葉で説明する。今後、被害者参加制度を活用し、遺族や被害者側も直接質問するとみられる。

起訴状によると、青葉被告は19年7月18日午前10時半ごろ、京都市伏見区京アニ第1スタジオ内でガソリンを社員らに浴びせて火を放ち、36人を殺害、32人に重軽傷を負わせたとされる。