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藤井聡太八冠が誕生、史上初の独占 将棋王座戦を制す


 
 
#藤井聡太 #将棋王座戦 #囲碁・将棋
2023/10/11 20:59 (2023/10/11 21:25 更新)
 
王座戦第4局で永瀬王座(右)と対局する藤井七冠(11日、京都市東山区
第71期将棋王座戦(日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)の五番勝負第4局が11日、京都市ウェスティン都ホテル京都で指され、午後8時59分、138手で後手の挑戦者、藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢王座(31)を破り、3勝1敗で王座のタイトルを奪取した。藤井新王座は将棋界に8つあるタイトル全て(八冠)を同時に制覇する史上初の偉業を成し遂げた。

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対局を終えた藤井八冠は「(八冠に)見合った力があるかと思うとまだまだだ。本当に苦しいシリーズで結果は幸いしたが、この経験を糧に実力をつけていかないと、と思った」と話した。

将棋のタイトルはほかに竜王・名人・王位・叡王棋王・王将・棋聖があり、藤井八冠は今回の王座戦を含め登場した18回のタイトル戦全てを制している。21歳2カ月での王座獲得は最年少記録。4連覇中だった永瀬前王座は、5連覇が条件の永世称号名誉王座」の獲得を目指したが、成らなかった。

将棋界で三冠以上の全冠制覇を達成するのは升田幸三実力制第四代名人、大山康晴十五世名人、羽生善治九段(53)に次いで4人目。96年には、25歳の羽生九段が当時の全冠に当たる七冠を独占し空前絶後といわれたが、藤井八冠はプロデビューから7年で羽生九段を超える金字塔を打ち立てた。

詰め将棋で鍛えた終盤力を武器に早くから逸材の呼び声が高く、読みの速さ、深さはトッププロの中でも群を抜く。プロ入り前から将棋AI(人工知能)を研究に取り入れ、最先端の戦型にも詳しい。

藤井八冠は2002年愛知県瀬戸市生まれ。16年、史上最年少14歳2カ月で四段昇段を決めプロ入り。デビューから連勝を続け、17年には歴代最多の29連勝を記録。「藤井フィーバー」を巻き起こした。

8割を超える高い勝率を維持し、20年の棋聖戦では史上最年少の17歳11カ月で初タイトルを獲得した。21年にはタイトル通算3期の規定により最高段位の九段に昇段。23年6月には20歳10カ月で名人を獲得し、最年少名人の記録を約40年ぶりに塗り替えている。

藤井八冠の活躍はファンの裾野を広げ、将棋界に新たなスポンサーを招き入れている。不二家叡王戦を主催し、東海東京証券王座戦)の他、伊藤園王位戦)、綜合警備保障(ALSOK、王将戦)、コナミグループ(棋王戦)などが特別協賛社としてタイトル戦を支援する。

サントリー食品インターナショナルが主催する準公式戦「オールスター東西対抗戦」、立飛ホールディングスが特別協賛する公式戦「達人戦」といった新棋戦も生まれた。藤井八冠個人とは不二家サントリー食品インターナショナル、日本AMDがスポンサー契約を結ぶ。

個人スポンサーの契約金は公表されていないが、22年に藤井八冠が獲得した賞金・対局料は1億2205万円だった。23年は、羽生九段が1995年に獲得した史上最高額1億6597万円を上回るとみられる。