バンブーズブログ

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NYダウ反落173ドル安 長期金利上昇、利益確定売りも


 
 
#国際
2023/10/13 5:26 (2023/10/13 6:12 更新)
 
【NQNニューヨーク=矢内純一】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比173ドル73セント(0.51%)安の3万3631ドル14セントで終えた。朝方発表の9月の米消費者物価指数(CPI)の前年同月比の上昇率が市場予想を上回った。米長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感を意識した売りが出た。午後に長期金利が一段と上昇した場面では、ダウ平均の下げ幅は一時340ドルを超えた。

9月の米CPIは前年同月比で8月と同じ3.7%上昇となり、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(3.6%上昇)を上回った。米連邦準備理事会(FRB)による追加の利上げ観測が再燃し、米債券市場では長期金利が上昇。米財務省の実施した30年物国債の入札が「低調」な結果と受け止められると、米長期金利は前日に比べ0.17%高い4.72%を付ける場面があった。

市場では「金利の動きを見ながら取引する市場参加者が増えており、金利の上昇で株式には機械的な売りが出やすくなっている」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声が聞かれた。

ダウ平均は前日までの4営業日で680ドルあまり上昇していたため、主力株には目先の利益を確定する売りが出やすかった。イスラム組織ハマスイスラエルの軍事衝突で中東の地政学リスクが高まっていることも株式相場の重荷だった。

一方、FRBは今後の利上げを慎重に判断するとの姿勢を示している。9月のCPIでは食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比4.1%上昇と市場予想と一致。8月の4.3%上昇から伸びが鈍化した。利上げの決め手となるほどではなかったとの受け止めもあって、ダウ平均は上昇に転じる場面があった。

金利が景気を冷やすとの見方から景気敏感株や消費関連株に売りが出た。航空機のボーイング、機械のハネウェル・インターナショナル、外食のマクドナルドなどが下げた。半面、朝方に決算を発表したドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5営業日ぶりに反落した。前日比85.458ポイント(0.62%)安の1万3574.219で終えた。電気自動車のテスラ、ネット検索のアルファベットが下落した。