バンブーズブログ

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ウクライナ侵攻している方は他国の秩序を言う権利あるのかしら❓

[社説]自由と秩序乱す中ロ連携は看過できない
 
 
#社説 #オピニオン
2023/10/21 19:05
 
習近平国家主席㊨とプーチン大統領は蜜月ぶりをアピールした(17日、北京)=AP
中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が今年2度目となる首脳会談を北京で開き、米国に対抗する陣営として結束と蜜月ぶりをアピールした。

ウクライナに加え、中東情勢も緊迫の度合いを増しているさなかだ。中ロの連携強化が世界の分断をあおり、自由と「法の支配」という国際秩序をこれ以上揺るがすとすれば看過できない。

首脳会談は今年3月に習氏がモスクワを訪問して以来。同氏が広域経済圏構想「一帯一路」を提唱して10周年を記念する会議に合わせてプーチン氏を招いた。

プーチン氏は会談後に2国間関係のほか、ウクライナ情勢やパレスチナイスラエルの軍事衝突で緊張する中東情勢などで意見交換したことを明らかにした。

中東情勢について中ロはイスラム組織ハマスイスラエル双方に停戦を呼びかける一方で、緊迫化のきっかけとなったハマスの大規模攻撃についてはテロと位置づけず、イスラエルとその後ろ盾である米国批判を強めている。

米国をけん制するためにテロを認めず擁護しているのであれば、筋違いだ。国連安全保障理事会常任理事国としての責務を果たすことを中ロには求める。

ウクライナ情勢でも中国の責任は大きい。2022年2月、北京五輪の開会式の際に中ロ首脳会談を開き、安全保障を含む両国の連携を確認した。ロシアが侵攻に踏み切ったのはその直後だ。

今回も習氏は国際刑事裁判所ICC)がプーチン氏に逮捕状を出すなか同氏を主賓級でもてなした。「一帯一路」の成功を宣伝するために利用したのだろうが、結果的に侵攻を後押ししている。このような振る舞いは国際社会の信頼を失うだけでなく、中ロと米国を中心とする西側陣営との溝を深めるだけだ。

気になるのは北朝鮮だ。今年9月に金正恩キム・ジョンウン)総書記がロシア極東を訪問したのに続き、プーチン氏の訪朝が取り沙汰されている。中ロ首脳会談でも北朝鮮について意見交換した可能性がある。3カ国の連携の行方を注視する必要がある。

一方で分断を防ぐ試みは不可欠だ。米中は今年11月の首脳会談の実現に向け調整に入った。反目したままでは偶発的な事件が衝突に発展しかねない。制御できるうちに対話を再開し、安定と発展に貢献するのが大国の役目だ。