バンブーズブログ

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『潜在成長率』きようのことば

とは 2009年以降、平均0.6%どまり
 
きょうのことば
#きょうのことば #経済 #政治
2023/11/3 2:00
▼潜在成長率 企業の生産活動に必要な資本ストックや労働力を過不足なく活用した場合に達成しうる経済成長率。企業の設備などの資本、労働力、企業の技術進歩や効率化による生産性という3つの要素で計算する。現在の経済構造を前提にした国全体の供給力として捉えられ、景気循環の影響を除いた成長の「巡航速度」を示す。景気の悪化や過熱で現実の成長率と一致するとは限らない。

 
日本は1980年代には3〜4%台だったのが90年代初めのバブル崩壊で下がった。2009年以降の平均は0.6%ほどにとどまる。生産年齢人口の減少による労働投入の低下や設備投資など資本投入の縮小が要因だ。岸田文雄首相は「コストカット型経済」と呼ぶ。平均で米国は1.7%、ドイツは1.2%、フランスは1.1%だったのと比べて低い。

労働や設備などの経済の潜在的な供給力と、個人消費や設備投資などの支出を積み上げた総需要との差は「GDP国内総生産)ギャップ」や「需給ギャップ」と呼ばれる。日銀は2023年4〜6月期にマイナス0.07%だったとの推計を発表した。マイナスは13四半期連続だが、需要不足は解消に向かいつつあるとされる。