バンブーズブログ

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NYダウ続落、220ドル安 ナスダックは10日ぶり反落


 
 
#北米 #国際
2023/11/10 5:17 (2023/11/10 7:24 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比220ドル33セント(0.64%)安の3万3891ドル94セントで終えた。米長期金利が再び上昇し、相対的な割高感が強まったとみられた株式に売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受け、金融引き締めの長期化観測が改めて意識されたことも、株式相場の重荷となった。

長期金利は4.6%台半ば(前日終値は4.49%)に上昇する場面があった。米財務省が午後に結果を公表した30年物国債入札の結果が「低調」と受け止められ、米国債の需給懸念が強まった。市場では「米株相場は長期金利の動きに敏感に反応する地合いが続いている」(ボケ・キャピタル・パートナーズのキム・フォレスト氏)との声が聞かれ、金利上昇をきっかけに下げ幅を広げた。

パウエル議長は9日午後に国際通貨基金IMF)のパネル討議に参加した。公開した発言草稿では、インフレを2%の目標に戻すために金融政策が十分に景気抑制的な水準に達したか「確信に至っていない」と述べた。インフレ次第では一段の引き締めをためらわない姿勢を示した。市場では「足元で米株相場の連騰が続いた後で、タカ派寄りな発言との受け止めが利益確定売りを誘いやすかった」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方があった。

午前にはダウ平均は小幅に上昇する場面もあった。足元では米景気減速や労働需給の緩和を示す経済指標を受け、FRBによる追加利上げ観測は後退している。9日朝発表の週間の新規失業保険申請件数はダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想をやや下回ったものの、前週分は上方修正された。労働需給の引き締まりへの警戒を高める内容ではないと受け止められた。

個別銘柄では、バイオ製薬のアムジェンやホームセンターのホーム・デポ、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスの下げが目立った。このところの相場上昇を支えていたハイテク株も売られ、ソフトウエアのマイクロソフトスマートフォンのアップルが反落した。

半面、映画・娯楽のウォルト・ディズニーは7%弱上昇した。8日夕発表の2023年7〜9月期決算で1株利益が市場予想を上回ったほか、コスト削減の目標額の引き上げが好感された。航空機のボーイングも高い。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は10営業日ぶりに反落し、前日比128.966ポイント(0.94%)安の1万3521.448で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムやネットやネット検索のアルファベットが売られた。アナリストが投資判断を「売り」で調査を開始したと伝わった電気自動車のテスラは5%安となった。

半導体設計のアーム・ホールディングスも5%下げた。前日夕に四半期決算と併せて発表した10〜12月期の業績見通しが市場予想に届かなかった