バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

核融合発電とは きようのことば

 膨大なエネルギー「地上の太陽」
 
きょうのことば
#きょうのことば #環境エネ・素材 #科学&新技術
2023/12/26 2:00
核融合発電 原子核同士を融合させて膨大なエネルギーが生じる反応を使って発電する技術。燃料の重水素は海水に含まれることから資源リスクが少なく、発電時に二酸化炭素(CO2)を出さない。原子力発電に使う核分裂反応とは違って暴走事故が起きにくく、安全性が比較的高いとされる。

 
重水素のような軽い原子の核同士が合体すると、ヘリウムのような少し重い原子核ができる。合体の前後で原子核の総重量がわずかに減り、減った重量が莫大なエネルギーに変わる。理論上は1グラムの燃料からタンクローリー1台分にあたる石油約8トン分のエネルギーが得られる。太陽も核融合反応で熱を生み出しており、核融合炉は「地上の太陽」と呼ばれる。

核融合反応の安定には燃料をセ氏1億度の超高温に維持しなくてはならず、制御技術が課題だ。核融合反応を連続して起こした事例はまだない。国際協力で日本や米欧などは国際熱核融合実験炉(ITER)の建設をフランスで進めており、2035年核融合反応を起こして熱を発生させる計画だ。最近は民間投資も盛んでスタートアップの存在感が増している。