バンブーズブログ

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NYダウ反落、145ドル安 FRBの早期利下げ観測が後退


 
 
#北米 #国際
2024/2/17 5:24 (2024/2/17 6:52 更新)
 
【NQNニューヨーク=横内理恵】16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比145ドル13セント(0.37%)安の3万8627ドル99セントで終えた。同日発表の1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなり、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退した。米長期金利が上昇(債券価格は下落)し、株式の相対的な割高感が意識されたのも相場の重荷となった。

ダウ平均は午前中に190ドル近く下げる場面があった。1月のPPIが前月比0.3%上昇した。上昇率は5カ月ぶりの大きさで、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.1%上昇)を上回った。年初のサービス値上げなど季節要因が影響した面はあるが、インフレ沈静化に時間がかかっていることが確認された。

米10年債利回りは一時前日比0.10%高い4.33%に上昇した。「米長期金利が高水準で推移すれば、昨年同様にいずれ相場調整のきっかけとなる」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声があった。

米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方や米主要企業の業績改善期待が投資家心理を支え、相場は上げに転じる場面もあった。同日発表の2月の米消費者態度指数(ミシガン大学調べ)速報値は79.6と1月の79.0から改善し、約2年半ぶりの高水準となった。

人工知能(AI)需要が企業業績の拡大を後押しするとの期待も根強かった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、前日夕発表の決算や見通しが評価された半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)が大幅上昇した。21日に決算を発表する画像処理半導体のエヌビディアもアナリストの目標株価引き上げを受けて上げる場面があった。

ダウ平均など主要株価指数が前日までに過去最高値更新を続けており、相場の過熱感が意識されやすい。半面、株高に乗り遅れないために値ごろ感のある銘柄を物色する動きは続いた。

ダウ平均では全従業員の2%を削減する計画が報じられたスポーツ用品のナイキが安い。バイオ製薬のアムジェンやネットワーク機器のシスコシステムズも下げた。一方、製薬のメルクなどディフェンシブのヘルスケア株が高かった。小売りのウォルマートや化学のダウも上げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比130.520ポイント(0.82%)安の1万5775.654で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズやネット検索のアルファベットの下げが目立った。