バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

大介護時代の医療は日進月歩(佐々木明子)


 
テレビ東京アナウンサー・佐々木明子のニュースな日々
#日経マネー連載 #日経マネー #トレンド
2023/9/17 5:00
アルツハイマー病治療に一筋の光

「老眼が進んで、レストランのメニューが見えないのよ」。最近の友人との話題は、恋愛中心だった若き日は遠く、健康問題や老後の心配などと随分色あせてきている。さらに重みを帯びてきたテーマが「親の介護」である。

 
1992年、テレビ東京入社。アナウンス部配属、スポーツ担当に。2014年から21年まで「Newsモーニングサテライト」の、21年春から「WBSワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターを担当
自分が50歳を超えれば親は後期高齢者。戦後を生き抜いたこの世代は元気で、若く、活動的。生涯現役で稼ぎ、社会の中で生きがいを持てれば一番いいが、生きとし生けるものはやはり「老い」は避けられない運命だ。そんな中、大きなニュースが飛び込んできた。

厚生労働省の専門部会がエーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の承認を了承したのだ。もちろん番組でもトップニュースで大展開した。認知症患者の増加は社会問題だ。世界保健機関(WHO)の推計によれば、世界の認知症患者数は5500万人超。その経済的損失は世界で1兆3000億ドル(2019年)に上り、その半分は介護者の負担などによるものだそうだ。患者にとっても家族にとっても心身がつらい病だ。それだけに、このニュースを聞いて希望から涙する人もいた。

無論、誰にでも効くわけではなく、副作用も指摘されるが、そのメリットはデメリットを上回るとのこと。日本では早ければこの秋にも医療現場で使えるようになりそうだ。