2023/4/4 5:19 (2023/4/4 6:38 更新)
【NQNニューヨーク=矢内純一】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比327ドル00セント(1.0%)高の3万3601ドル15セントで終えた。2月17日以来およそ1カ月半ぶり高値。原油先物相場が大幅高となり、資源関連を中心に買いが入った。景気の先行きに懸念が高まりディフェンシブ株が総じて上昇したことも相場を押し上げた。
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サウジアラビアなど一部の産油国は2日、自主的な追加減産を決めた。これを受けて、3日の米原油先物相場は前週末比6%高となり、収益改善期待から石油のシェブロン、建機のキャタピラーに買いが入った。
3日発表の3月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は前月比1.4ポイント低い46.3と、市場予想(47.3)を下回った。原油価格の上昇も先行きの景気懸念を強め、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルクなどディフェンシブ株の買いにつながった。
一方、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、スポーツ用品のナイキといった消費関連が売られた。顧客情報管理のセールスフォースも下落した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前週末比32.454ポイント(0.3%)安の1万2189.453で終えた。1〜3月期の世界販売台数が市場予想に届かなかった電気自動車のテスラが6%安で終えた。半導体のマイクロン・テクノロジーも安い。
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