バンブーズブログ

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NYダウ反落、129ドル安 世界景気の先行きに不透明感


 
 
 
2023/7/6 5:20 (2023/7/6 5:47 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前営業日の3日に比べ129ドル83セント(0.4%)安の3万4288ドル64セントで終えた。5日発表の中国と欧州の経済指標の悪化を受け、世界景気の先行き不透明感が強まった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続の観測も株式相場の重荷となった。

中国メディアの財新と米S&Pグローバルが5日発表した中国の6月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比3.2ポイント低下の53.9だった。一方、欧州では6月のユーロ圏総合PMI(改定値)は49.9と、好不況の境目となる50を下回り、半年ぶりの低水準となった。欧州中央銀行(ECB)が利上げを継続するなか、景況感が一段と悪化するとの懸念を高めた。

FRBが午後に公表した6月13〜14日開催分の米連邦公開市場委員会FOMC)議事要旨では、「何人かの参加者は6月会合で政策金利を0.25%引き上げることが好ましいとの見方を示していた」ことが明らかになった。市場では「7月の会合で利上げを決める確率を高める内容だ」(BMOキャピタル・マーケッツ)と受け止められた。

米国と中国の経済的な対立が再び激しくなりかねないとの懸念も株式相場の重荷となった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは4日、「バイデン米政権が中国企業を対象にクラウドコンピューティングサービスの利用制限を設ける準備を進めている」と報じた。3日には中国が一部の半導体関連素材の輸出規制を発表していた。

ダウ平均は3日にほぼ7カ月ぶりの高値を付けた後で、主力銘柄に利益確定目的の売りが出やすい面もあった。「4日の独立記念日の祝日の後で休暇中の市場参加者も多いうえ、7日には6月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、5日は買い意欲に乏しかった」(ダコタ・ウェルス・マネジメントのロバート・パブリック氏)との見方もあった。

半導体インテルが3%下げた。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や金融のゴールドマン・サックス、スポーツ用品のナイキも安かった。半面、航空機のボーイングや顧客情報管理のセールスフォース、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは買われた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前営業日比25.119ポイント(0.2%)安の1万3791.654で終えた。半導体関連株に売りが優勢だった半面、交流サイトのメタプラットフォームズやネット検索のアルファベットが買われた。