バンブーズブログ

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NYダウ反発、331ドル高 アーム上場受け市場心理が改善


 
 
 
2023/9/15 5:16 (2023/9/15 5:52 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、前日比331ドル58セント(0.95%)高の3万4907ドル11セントで終えた。14日の英半導体設計のアーム・ホールディングスの上場が好調な滑り出しとなり、投資家心理の改善につながった。朝方発表の米経済指標を受けた買いも入り、景気敏感株を中心に買いが広がった。ダウ平均の上げ幅は400ドルを超える場面もあった。

【関連記事】8月の米小売売上高、5カ月連続の伸び 燃料価格が上昇
ソフトバンクグループ(SBG)傘下のアームは14日に米証券取引所ナスダックに上場した。初値は56.10ドルと、公開価格(51ドル)を10%上回った。その後も買いが続き、63.59ドルで取引を終えた。スマートフォン向け半導体の設計に強みを持ち、最近では人工知能(AI)やクラウド向けなど成長市場でのシェア拡大が期待されている。市場では「投資家心理の改善につながり、他のAI関連株やハイテク株への投資意欲を高めた」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方があった。

朝発表の8月の卸売物価指数(PPI)の前月比の上昇率は0.7%と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.4%)を上回った。8月の小売売上高も前月比0.6%増と市場予想(0.1%増)を超えた。ただ、いずれも原油などエネルギー高の影響が大きく、来週の米連邦公開市場委員会FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を据え置くとの見方は変わらないと受け止められた。「米消費が依然として底堅く、米経済はソフトランディング(軟着陸)に向かう」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声も聞かれた。

欧州中央銀行(ECB)は14日の理事会で、10会合連続の利上げを決めたものの、利上げの打ち止めを示唆したとの見方が広がった。中国でも景気刺激策の観測が改めて浮上したことも、米株式相場の支えとなった。

個別銘柄では、金融のゴールドマン・サックスや同業のJPモルガン・チェースが買われた。前日は下げが目立った景気敏感株の一角が買い直され、建機のキャタピラーや化学のダウが高い。ハイテク株も買われ、スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比112.468ポイント(0.81%)高の1万3926.053で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズやネット検索のアルファベット、電気自動車のテスラが買われた。