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2023/9/22 21:32
記者会見したスタジオジブリの鈴木敏夫社長㊧と日本テレビの杉山美邦会長(21日、東京都小金井市)
22日の東京株式市場で日本テレビホールディングス株が急反発した。一時、制限値幅の上限(ストップ高水準)にあたる前日比300円(21.8%)高の1675円まで値上がりした。終値は186円(14%)高の1561円だった。
連結子会社の日本テレビ放送網がアニメ映画制作のスタジオジブリ(東京都小金井市)を子会社化すると前日発表し、同社のコンテンツを生かした海外展開などによる収益拡大への期待を集めた。
日テレが10月6日付で、議決権ベースで42.3%のジブリ株を取得する。市場はジブリの知的財産(IP)活用による事業拡大に注目している。
東海東京調査センターの山田健三郎アナリストは、ジブリ作品の放映やキャラクターを使った商品の海外展開などを通じ「放送事業以外の分野で収益を拡大することへの期待が高い」と指摘する。
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PBR(株価純資産倍率)は0.4倍程度に低迷していた。アイザワ証券の三井郁男投資顧問部ファンドマネージャーは「放送業界全体的に閉塞感があった中で有望な子会社化だ」と話す。
株価は2019年7月以来の高値水準に浮上した。期待先行の急騰からさらに上値を追うには、ジブリとの相乗効果を具体的に示していけるかが焦点となる。