バンブーズブログ

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NYダウ3日続落、430ドル安 金利上昇が重荷


 
 
 
2023/10/4 5:33 (2023/10/4 5:59 更新)
 
【NQNニューヨーク=矢内純一】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落した。前日比430ドル97セント(1.28%)安の3万3002ドル38セントと、約4カ月ぶりの安値で終えた。3日発表の米経済指標が労働市場の需給引き締まりを示した。インフレ沈静化には時間がかかり、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長引くとの観測が強まった。長期金利は連日でおよそ16年ぶりの高水準を付けた。株式の相対的な割高感を意識した売りが膨らんだ。

1日の下げ幅としては、3月22日(530ドル)以来の大きさとなった。3日発表の8月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が961万件と、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(890万件)を上回った。債券市場では長期金利が4.8%台に乗せる場面があった。

午後に入ると、次第に株売りが増え、ダウ平均の下げ幅は500ドルを超える場面があった。底堅い雇用指標を受け、「(6日発表の)9月の米雇用統計が労働市場の需給引き締まりを示し、金利高と株安が一段と進む可能性が意識された」(ニューブリッジ・セキュリティーズのドナルド・セルキン氏)との見方があった。

FRB高官は相次いで高い政策金利を維持する考えを示しており、長期金利が上昇しやすくなっている。3日にはクリーブランド連銀のメスター総裁が現在の経済状況が続けば、11月1日に結果を公表する次回の米連邦公開市場委員会FOMC)で利上げをする可能性に言及したと伝わった。アトランタ連銀のボスティック総裁は利上げに消極的ながらも、高い金利を長期にわたって維持すべきだとの見方を示した。

長期金利の上昇で株式の相対的な割高感が意識され、高PER(株価収益率)のハイテク株が下げた。ソフトウエアのマイクロソフト、顧客情報管理のセールスフォースが売られた。高金利の長期化が景気に悪影響を及ぼすとの懸念から、消費関連株や景気敏感株にも売りが出た。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスやホームセンターのホーム・デポ、建機のキャタピラーが下落した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落した。前日比248.307ポイント(1.86%)安の1万3059.466と約4カ月ぶり安値で終えた。下落率は8月24日(1.87%)以来の大きさだった。主力銘柄が総じて売られ、半導体のエヌビディア、ネット通販のアマゾン・ドット・コム、電気自動車のテスラが下げた。