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《パレスチナ関連記事》イスラエル軍、ガザ最大級シファ病院で作戦=戦車

イスラエル軍、ガザ最大級シファ病院で作戦=戦車、特殊部隊突入か―人質解放では詰めの協議も
 
2023年11月15日 12:52
時事通信ニュース

 【エルサレム時事】イスラエル軍は15日、パレスチナ自治区ガザ北部最大規模のシファ病院内で「正確かつ標的を絞った作戦」を実施していると発表した。イスラエル側は同病院の地下にイスラム組織ハマスの司令部があると主張。ガザ攻撃の焦点になっていた。AFP通信は、ガザの保健省当局者の話として、戦車が病院の敷地内に立ち入り、特殊部隊が建物に踏み込んだと伝えた。

 国連は患者や病院関係者、避難住民ら少なくとも2300人が院内に残っているとみており、戦闘に巻き込まれる恐れがある。イスラエル軍ハマス戦闘員に投降を求めた。

 
 ロイター通信によると、シファ病院での作戦を受け、米国家安全保障会議(NSC)の報道担当官は「病院への空爆を支持しないし、院内での銃撃戦を見たくない」と表明した。これに対し、ハマスは声明で、軍事目的で病院を使用しているというイスラエル側の「偽りの主張」を受け入れた米国に攻撃の責任があると非難した。

 また、イスラエル軍は14日までにハマスの「重要拠点」とされるガザ北部シャティ難民キャンプを制圧。10月7日の奇襲で中心的役割を果たした部隊の拠点や地下トンネルなどを発見し、拘束したハマス戦闘員をイスラエルでの尋問のため連行したという。

 さらに、ガザ市のランティシ病院も掌握した。軍は同病院について、ハマスがガザへ拉致した人質を一時拘束していた可能性もある施設が地下で見つかったと主張し、13日に動画を公開。ハマスは「証拠がない」と否定している。

 人質約240人のうち、ハマスの軍事部門は女性と子供を最大70人解放する用意があると13日に表明。条件として5日間の戦闘休止、人道物資のガザ搬入、イスラエルで収監中のパレスチナ人275人との交換を要求していた。

 イスラエル公共放送は14日、国内治安機関シャバク(シンベト)の長官がエジプトで情報機関高官と協議したと報道。地元メディアによると、ネタニヤフ首相やガラント国防相らでつくる戦時内閣も14日夜に会合を開いており、解放条件を巡る詰めの議論が進んでいる可能性がある。