バンブーズブログ

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NYダウ続伸、216ドル高 Apple2%高で6日ぶり反発


 
 
 
2024/1/9 5:24 (2024/1/9 6:58 更新)
 
【NQNニューヨーク=戸部実華】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比216ドル90セント(0.57%)高の3万7683ドル01セントで終えた。米長期金利の低下を受け、アップルが反発し2%高で終えるなど、高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に買いが入った。半面、航空機のボーイングが大幅安となり、ダウ平均の重荷となった。

米債券市場で長期金利は一時3.96%と前週末終値(4.05%)から低下した。ニューヨーク連銀が8日発表した2023年12月の消費者調査で1年先の予想物価上昇率が20年12月以来の低さとなった。インフレの鈍化傾向が改めて意識され、米国債が買われた。

長期金利の低下を受け、株式の相対的な割高感が薄れた。市場では「前週末にかけてハイテク株は売られすぎていたため、押し目買いが入りやすくなった」(ダコタ・ウェルス・マネジメントのロバート・パブリック氏)との声が聞かれた。スマートフォンのアップルは2%高と、6営業日ぶりに反発した。顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトも高い。主力株に買いが戻り、相場全体を支えた。

朝方は売りが先行し、ダウ平均の下げ幅は一時200ドルを超えた。値がさ株のボーイングが8%安で終えた。同社の製造した旅客機が5日に米西海岸の空港を離陸した後に機体の一部が吹き飛んだため、緊急着陸した。米連邦航空局(FAA)が6日、同型機「737MAX9」の一時運航停止と緊急一斉点検を命じた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、同機の部品製造を担ったスピリット・エアロシステムズ・ホールディングスも11%安となった。

前週末発表の23年12月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想以上に増え、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測がやや後退した。6日に金融団体の会合であいさつしたダラス連銀のローガン総裁は「我々は追加利上げの可能性をまだ排除するべきではない」との考えを示した。市場の想定ほど大幅に利下げしないとの見方は相場の重荷となった。

個別銘柄では、主力ハイテク株のほか、半導体インテルやバイオ製薬のアムジェン、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスの上昇が目立った。一方、米原先物相場が大幅に下落し、石油のシェブロンは売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比319.695ポイント(2.20%)高の1万4843.768で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムやネット検索のアルファベットなど主力株が総じて高い。

画像処理半導体のエヌビディアは6%高。中国向けの人工知能(AI)用半導体を24年5〜7月期にも出荷すると伝わったほか、新製品の発表なども好感され、上場来高値を更新した。