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NY株317ドル安 FRB議長、3月利下げに慎重姿勢

NY株317ドル安 FRB議長、3月利下げに慎重姿勢
 
 
#北米 #国際
2024/2/1 6:24 (2024/2/1 7:17 更新)
 
【ニューヨーク=斉藤雄太】31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は同日の米連邦公開市場委員会FOMC)後の記者会見で、次回の3月会合での利下げ実施に慎重な考えを示した。市場の早期利下げ期待が後退し、株売りを誘った。

ダウ平均の終値は前日比317ドル(0.8%)安の3万8150ドルだった。ハイテク株中心のナスダック総合株価指数は2.2%安で終えた。前日に2023年10〜12月期決算を発表したマイクロソフトやグーグル持ち株会社のアルファベットの株価が大幅安になったことも相場全体の足を引っ張った。

31日のFOMCでは政策金利を4会合連続で据え置いた。市場が注目したのは声明文に「2%の物価目標達成に向け、より確かな自信を得るまで利下げは適切ではない」と明記した点だ。インフレの鈍化傾向を踏まえ、市場の一部ではFRBが3月19〜20日開催の会合で利下げに転じるとの期待も出ていたが、過度な利下げ織り込みを後退させる意図がにじんだ。

FOMC後の記者会見では、パウエル議長が3月利下げについて「最も可能性が高いケース、あるいは我々の基本ケースとは言えない」と発言。これを受け、株価下落に拍車がかかる場面もあった。

31日の米債券市場では国債利回りがやや荒い動きをみせた。朝方に米財務省が四半期の国債発行計画を発表し、2〜4月の増額を最後に当面は発行額を据え置く方針を示したことで、幅広い年限の国債利回りに低下(価格は上昇)圧力がかかった。

長期金利の指標になる10年物国債利回りは一時、前日比で0.15%近く低下し3.91%を付けた。FOMCを受けて金利に上昇圧力がかかる場面もあったが、夕方にかけて再び低下した。米金利低下でドル売り・円買いが優勢になり、対ドルの円相場は31日夕に1ドル=147円前後で推移した。31日の東京市場終値は147円65銭程度だった。

FRBのパウエル議長はこの日の会見で市場の想定よりややタカ派的な姿勢をみせた。だが、景気や雇用の大幅な悪化を招かずにインフレが減速する軟着陸実現をめざす考えも重ねて示し、ダウ平均は一時プラスに転じる場面もあった。市場では底堅い景気が続くことへの期待と高金利環境が長引くことへの警戒が入り交じっている。