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2024/3/19 5:27 (2024/3/19 6:16 更新)
【NQNニューヨーク=矢内純一】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前週末比75ドル66セント(0.19%)高の3万8790ドル43セントで終えた。人工知能(AI)関連の需要拡大が業績を押し上げるとの見方からハイテク株を中心に買いが広がった。前週末までの2営業日で300ドルあまり下げた後で、押し目とみた買いが入りやすかった。
ダウ平均の上げ幅は一時180ドルを超えた。アップルがスマートフォン「iPhone」にグーグルの生成AI「Gemini(ジェミニ)」を搭載する方向で交渉していると米ブルームバーグ通信が報じた。グーグルの親会社、アルファベットは4.6%高で終えた。アップルのほか、ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやマイクロソフトといったハイテク株に買いが波及した。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、アナリストによる目標株価の引き上げを受け、エヌビディアが上昇。投資家心理の改善につながり、ハイテク株を中心に買いを促した面があった。
ただ、ダウ平均は次第に上げ幅を縮めた。米連邦準備理事会(FRB)は19〜20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利を据え置く公算が大きい。政策金利の見通しやパウエルFRB議長の記者会見の内容を見極めたいという雰囲気もあった。
市場では「前週から米長期金利が水準を切り上げており、株式相場の重荷となっている」(ニューブリッジ・セキュリティーズのドナルド・セルキン氏)との声が聞かれた。18日の米債券市場では、長期金利が4.34%と2月下旬以来の高水準を付ける場面があった。
その他の個別銘柄では、ウォルト・ディズニーとキャタピラー、アメリカン・エキスプレスが高かった。半面、ボーイングとナイキが下落した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。前週末比130.274ポイント(0.81%)高の1万6103.448で終えた。米国や欧州で電気自動車(EV)の一部車種を値上げすると決めたテスラが6%高となった。メタプラットフォームズとネットフリックスも買われた。