【2022年11月7日株レポート】
「日経平均株価は反発、米株高受けリスク選好の展開に!」
7日の国内株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前週末比327円90銭高の2万7,527円64銭で終えました。
本日の国内株式市場は、朝方からリスク選好の地合いとなり、日経平均株価は大きく切り返す展開となりました。前週末の米国株式市場では、10月の米雇用統計が非農業部門の雇用者数の伸びが市場コンセンサスを上回ったものの、失業率が想定を上回る水準だったことなどで、FRBの金融引き締めに対する警戒感がやや後退しました。半導体セクターの上昇が顕著で、国内株式市場でもその流れを引き継ぎ同関連株に買われるものが目立ちました。ただ、日経平均株価は前週末に460円あまりの下落をみせていましたが、その下げ幅を埋めることはできませんでした。明日の米中間選挙や今週10日に発表される10月の米CPIの結果を見極めたいとの思惑が上値を重くしている様相も見受けられます。
【業種別】では鉄鋼、海運業、金属製品などが上昇し、一方、空運業、繊維製品、電気・ガス業などが下落しました。
【個別銘柄】
では、売買代金でトップとなった【9984】ソフトバンクグループがプラス圏で着地。売買代金2位の【6920】レーザーテックが上値を指向したほか、【8035】東京エレクトロンなど半導体主力株に買いが集まりました。その他にも、好決算を発表した【3660】アイスタイル、業績予想を上方修正した【8136】サンリオ などストップ高をつける銘柄が相次ぎました。半面、【5726】大阪チタニウムテクノロジーズ、【5727】東邦チタニウムなどが利益確定売りで値を下げ、【9201】日本航空が売りに押されました。その他にも、利益予想を下方修正した【7752】リコーや、営業利益と経常利益予想を下方修正した【7212】エフテックなどが下げました。
【チャート分析】
7日の日経平均株価・日足は上下にヒゲを伴う「小陽線」となりました。終値は2万7,527円64銭。日足・一目均衡表の雲上限(2万7,580円57銭)に上値を抑えられ、雲領域をまだ上抜けしていません。5日移動平均線(2万7,531円43銭)や75日移動平均線(2万7,611円96銭)も目先の抵抗線になりそうです。スローストキャスティクスのデッドクロスが上値の重さを意識させる一方、上向きを維持する25日移動平均線(2万7,026円83銭)が戻り基調の継続に期待したいところです。
東証プライム市場の売買高は12億3,359万株、売買金額は概算で2兆9,125億円でした。
7日の新興企業向け株式市場で東証マザーズ指数は7営業日ぶりに反発しました。終値は前週末比1.50ポイント(0.21%)高い733.06でした。朝方は弱材料の出た銘柄への売りが重荷となり、安く始まりました。しかし、その後は日経平均株価の上昇などを背景に投資家心理が上向き、上昇に転じました。
【東証グロース市場】
では、【9227】マイクロ波化学や【4165】プレイド、【7388】FPパートナーが上昇しました。一方、【4393】バンク・オブ・イノベーションや【4478】フリー、【5032】ANYCOLORが下しました。