本日の株式相場状況
「日経平均株価は反落、急速な円高などを背景に利益確定売り優勢!」
14日の国内株式市場で日経平均株価は反落し、前週末比300円10銭安の2万7,963円47銭で終えました。
本日の国内株式市場はリスク回避ムードの強い地合いを強いられた展開となりました。前週末の米国株式市場では主要株価指数が揃って上昇したものの、NYダウの上げ幅はわずかで途中は300ドル強下げる局面もありました。また、外国為替市場で一時1ドル=138円台まで急速なドル安・円高が進行したことも、自動車セクターやインバウンド関連を中心に買い手控え感に繋がりました。一部値がさ株への売りが日経平均株価を押し下げたほか、目先筋の利食い急ぎの動きが顕在化して引けにかけ下げ幅を広げました。日経平均株価は安値引けとなり節目の2万8,000円台を再び割り込んだ結果となりました。
【業種別】
では化学とガラス・土石の2業種のみが上昇しており、陸運が小幅な下落。一方、倉庫・運輸、情報・通信、パルプ・紙などの下げが目立ちました。
【個別銘柄】
では、【9984】ソフトバンクグループが大商いも株価は急落、1銘柄で日経平均株価を180円あまり押し下げました。【7733】オリンパスが大幅下落したほか、【4568】第一三共の下げも目立ちました。【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループなどのメガバンクも軟調。その他にも、下方修正を発表した【5714】DOWAホールディングスがストップ安となりました。半面、本日も売買代金で群を抜いた【6920】レーザーテックが上値指向を継続、【8035】東京エレクトロンも1,000円を超える上昇。【9983】ファーストリテイリングも買い優勢となりました。その他にも、【6258】平田機工はストップ高となり、値上がり率トップとなった【6333】帝国電機製作所も一時値幅制限いっぱいまで上値を伸ばす場面がありました。
【チャート分析】
14日の日経平均株価・日足は上に短いヒゲを伴う「陰の大引け坊主」の形の「大陰線」となりました。買い手の心理としては絶望感を示しています。ローソク足は主要な移動平均線を上回っており、足元では一定の底堅さが確認されます。一方、日経平均株価は節目の2万8,000円を割り込み、目先は売り圧力が強まる可能性も考えられます。当面は5日移動平均線(2万7,852円34銭)や10日移動平均線(2万7,691円88銭)など、短期の移動平均線を維持できるかが注目されそうです。
【東証プライム市場】
の売買高は14億6,035万株、売買金額は概算で3兆8,284億円でした。
14日の新興企業向け株式市場で東証マザーズ指数は続伸しました。終値は前週末比13.14ポイント(1.73%)高い773.66と、7ヶ月ぶりの高値を付けました。好決算銘柄に買いが集まった様子でした。マザーズ指数は午後に上げ幅を拡大し、欧米景気の先行きに懸念が漂うなか、海外景気の影響を受けづらい内需株で、足元の業績も堅調な新興企業の銘柄には相対的に買いが入りやすかったようです。東証グロース市場では、【4485】JTOWERや【5038】eWeLLが下落しました。一方、【7342】ウェルスナビや【4478】フリーが上昇しました。