バンブーズブログ

社会の大きな流れは新聞のトップニュースに掲載されます。 その情報を読み続けていくと数年先が見えてきます。それは怖いものなしです。

来週の見通し(12月18日以降)


来週の日経平均株価は堅調な展開になりそうです。18日~19日に開催される日銀金融政策決定会合が注目イベントとなります。政策修正や変更があればマーケットは多少は荒れると思われますが、直近で植田総裁の発言を受けて急速に円高が進行したこともあり、何かあるかもしれないという警戒はある程度共有されています。今週の日本株が米国株に比べて見劣りしたのも、先に日銀会合が控えていたことが大きかったと思われます。そのため、日銀会合に関しては、ネガティブな材料には耐性を示し、無風通過であったり、ポジティブな材料が出てきた場合には、強い買いが入ると予想します。米国では経済指標の発表が多く予定されていますが、今週FOMCを波乱なく通過したことで、長期金利は上がりづらくなると思われます。米金利の低下基調が続けば、ダウ平均の史上最高値更新基調も継続する公算が大きく、S&P500の史上最高値更新への期待も高まります。日本株には為替が撹乱要因にはなりますが、日銀会合通過後はドル円の値動きも落ち着いてくるかもしれません。米国株の先高期待を支えにしっかりとした動きが続くと予想します。


それでは12月第3週の振り返りをします。


《12月11日月曜》
11日の国内株式市場で日経平均株価は反発し、前週末比483円94銭高の3万2,791円80銭で終えました。


《本日の国内株式市場》
は一気にリスクオンに傾き、主力銘柄中心に幅広い銘柄が買い戻されました。値上がり銘柄数は1,400を上回り、プライム上場銘柄の85%に達するなど全面高商状となりました。前週末の欧州株式市場が全面高に買われましたが、その流れを引き継いで米国株式市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇しました。注目された11月の米雇用統計は、雇用者数の伸びや賃金の伸びが事前コンセンサスから上振れる内容で米景気の強さが確認されましたが、想定を大きく上回るほどではなく、FRBによる金融引き締めは既に終了状態にあるとの見方に変化は見られませんでした。外国為替市場では米長期金利の上昇を受け円安に振れましたが、国内株式市場ではこれが輸出セクターに追い風となっています。ただ、今週13日までの日程で行われるFOMCを前に買い一巡後に日経平均株価はやや伸び悩む展開を強いられる展開となりました。
【業種別】
では、業種別では電気・ガス、石油・石炭、水産・農林などが大幅上昇。下落はその他金融の1業種のみで、空運やパルプ・紙が相対的に見劣りする上昇となりました。
【個別銘柄】
では、【9501】東京電力ホールディングスが【6920】レーザーテックに次ぐ高水準の売買代金をこなし大幅高に買われました。【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループ、【8316】三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが買われ、【8035】東京エレクトロンなど半導体製造装置関連も値を上げました。他にも、【6501】日立製作所なども買われ、【2427】アウトソーシングストップ高となりました。半面、【6723】ルネサスエレクトロニクス、【9843】ニトリホールディングスが冴えず、【8750】第一生命ホールディングスも売りに押されました。【3498】霞ヶ関キャピタルがストップ安に売られ、【3662】エイチームも大幅安となりました。


11日の日経平均株価・日足は上に短いヒゲを伴う「中陽線」となりました。市場では「今週から始まる主要国中銀の金融政策決定会合が集中する中銀ウイークを乗り切れるかが、年末株高シナリオを左右する」との声もありました。
《12月12日火曜》
《本日の国内株式市場》
は朝方リスクオンムードのなか、日経平均株価が寄り付きに300円を超える上昇で節目の3万3,000円台を回復してスタートしました。前日の米国株式市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇し、揃って年初来高値更新と好調が続いており、相対的に出遅れる日経平均株価は水準訂正を期待した買いが優勢となりました。米国では来年の早期利下げ観測が強気の拠りどころとなっており、国内株式市場でもこれに追随する動きとなりましたが、国内で政局不安が台頭していることが全体相場の重荷となりました。外国為替市場では取引時間中に円高方向に傾き、これも輸出株の一角などに逆風材料となり指数を押し下げました。
【業種別】
では電気機器、非鉄金属、小売などが上昇しており、電気・ガス、銀行、鉱業などが下落しています。
【個別銘柄】
では、【8035】東京エレクトロン、【6146】ディスコなど半導体製造装置関連が堅調、【6723】ルネサスエレクトロニクスも商いを伴い買われました。【2427】アウトソーシングが値上がり率トップとなりました。
半面、【6920】レーザーテックが冴えず、【9501】東京電力ホールディングスも大きく利食われました。【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが利益確定の動きに押されました。

 

 


《12月13日水曜》
13日の国内株式市場で日経平均株価は続伸し、前営業日比82円65銭高の3万2,926円35銭で終えました。


《本日の国内株式市場》
は、前日の米国株式市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに連日の新高値となるなど堅調だったことから、朝方からリスクを取る動きが優勢でした。注目された11月の米消費者物価指数(CPI)は市場コンセンサスとほぼ一致し、投資家心理は強気に傾きました。朝方取引開始前に発表された
日銀短観
も業況判断が改善し、全体相場にポジティブに働いた形となりました。ただ、買い一巡後は上値の重い展開に。日本時間明日未明に予定されるFOMCの結果発表と、パウエルFRB議長の記者会見の内容を見極めたいとの思惑が様子見ムードを助長しました。
【業種別】
では機械、銀行、精密機器などが上昇しており、鉱業、海運、建設などが下落しています。
【個別銘柄】
では、商い上位の【8035】東京エレクトロン、【6146】ディスコの上げ足が目立ったほか、【6857】アドバンテストなど半導体関連に高いものが目立ちました。【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが堅調、【6367】ダイキン工業も買いが優勢でした。
半面、本日も群を抜く売買代金をこなした【6920】レーザーテックは軟調、【6902】デンソーも冴えない動き。【9501】東京電力ホールディングスも売りに押されました。【9983】ファーストリテイリングが値を下げ、【6702】富士通の下げも目立ちました。


12月14日木曜
《14日の国内株式市場》
日経平均株価は反落し、前営業日比240円10銭安の3万2,686円25銭で終えました。


FRBが13日まで開いたFOMCでは、政策金利は5.25~5.50%で据え置かれました。一方で、FOMCメンバーによる政策金利見通し(ドット・チャート)では2024年末の中央値が4.6%と、0.25%幅で年3回の利下げ実施を示唆する水準となりました。パウエル議長が利下げのタイミングについて協議していることを明らかにしたことも相まって、米国の利下げ観測が一段と強まり、米長期金利が急低下しドル安・円高が進行しました。
これが日本株の重荷となりました。日銀によるマイナス金利解除の観測が根強いなかにあって、日本時間14日の取引時間中にドル円相場は一時1ドル=140円台まで円高が進み、日経平均株価も午後に3万2,515円04銭とこの日の安値をつけました。
【業種別】
ではサービス、化学、金属製品の3業種のみが上昇。一方、輸送用機器、銀行、保険などが大きく下落しました。
【個別銘柄】
では、【7203】トヨタ自動車や【7267】ホンダ、【6752】パナソニックホールディングスが売られ、【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループや【8316】三井住友フィナンシャルグループが値を下げました。
半面、【6098】リクルートホールディングスが大幅高となり、【9843】ニトリホールディングスが堅調。【6857】アドバンテストや【6254】野村マイクロ・サイエンス、【4062】イビデン、【4063】信越化学工業が買われ、【6966】三井ハイテックや【4452】花王に物色の矛先が向かいました。
《12月15日金曜》
《15日の国内株式市場》
日経平均株価は反発し、前営業日比284円30銭高の3万2,970円55銭で終えました。


《前日の米国株式市場》
でNYダウが連日で過去最高値を更新し、投資家心理を上向かせました。米11月の小売売上高が予想外に増加したことにより米国景気に対する前向きな見方も広がりました。[FOMC後]
の急速なドル安・円高の流れが一旦落ち着いたことも相まって、
《国内株式市場》
では輸出関連株や景気敏感株を中心に売り方による買い戻しの動きが強まりました。更に、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅に上昇し、過去最高値を更新したことで、半導体株の一角が堅調に推移しました。
【業種別】
では海運、鉄鋼、鉱業などが上昇した一方、水産・農林、保険、銀行などが下落しました。
【個別銘柄】
では、【4063】信越化学工業や【6857】アドバンテスト、【8035】東京エレクトロンが買われ、【6506】安川電機や【4062】イビデン、【9107】川崎汽船が大幅高。【6758】ソニーグループや【5406】神戸製鋼所も上昇しました。
半面、【8316】三井住友フィナンシャルグループや【5831】しずおかフィナンシャルグループが安く、【2002】日清製粉グループ本社や【2212】山崎製パン軟調な動きとなりました。