本日の株式相場状況
「日経平均株価は円安を受けて34円高、上値重いなかも連日の高値更新!」
2日の国内株式市場で日経平均株価は前営業日比34円77銭高の2万9,157円95銭と小幅ながら《4営業日続伸》して取引を終えました。
本日の【国内株式市場】
は、朝方にリスクを取る動きが優勢でしたが、大型連休を前に利食い売りに押されてマイナス圏に沈む場面もありました。国内株式市場では来週まで取引が行われないこともあり、日本時間5月2-3日の日程で行われる米国FOMCを目前に、この結果を見極めようとの思惑も上値を重くしました。しかし、
《外国為替市場》
でドル買い・円売りの動きが強まり一段と円安が進行したことなどを背景に、半導体関連などをはじめ輸出セクターなどに押し目買いが入り全体を支える格好に。TOPIXは小幅マイナス圏で着地しています。大型連休前で売買代金は低調となり、4営業日ぶりに3兆円に届きませんでした。
【業種別】
では精密機器、医薬品、電気機器などが上昇した一方、不動産、証券・商品先物、海運などが下落しました。
【個別銘柄】
では、本決算を発表した【4062】イビデンが年初来高値を更新し、値上がり率トップに。断トツの売買代金をこなした【6920】レーザーテックが朝安後に切り返し久しぶりに反発したほか、【6857】アドバンテストなど半導体関連株が総じて買い戻されました。反面、【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが安く、【7203】トヨタ自動車が冴えませんでした。決算が失望材料となった【4220】リケンテクノスがが急落したほか、暗号資産のビットコイン価格が一時2万7,000ドル台まで水準を切り下げたことで暗号資産関連の【3696】セレスや【8698】マネックスグループなどが下値を探る格好となりました。
【チャート分析】
2日の日経平均株価・ 日足は「小陽線」となりました。終値は2万9,123円18銭。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(2万9,122円69銭)付近に上昇しました。窓を開けての上昇からは、勢いの強さが窺えます。ボリンジャーバンドに沿う値動きとなってトレンドの継続が示唆されるバンドウォークを続けるかが焦点となりそうです。
東証プライム市場の売買高概算は10億3,952万株、売買代金概算は2兆6,675億円でした。
2日の新興企業向け株式市場で東証マザーズ指数は小幅に反発。終値は前営業日比2.43ポイント(0.33%)高の744.15でした。前日の米長期金利の上昇を受けて朝方は安く始まりましたが、一部の主力株に値動きの軽さに着目した物色が活発となり、堅調に推移しました。もっとも、連休を控えて積極的な売買を手控えるムードは拭えませんでした。
【東証グロース市場】
では、4月28日に決算を発表した【9552】M&A総研ホールディングスが続伸し、【5253】カバーが上昇しました。一方で【9348】ispaceや【5572】Ridge-iは下落しました。
■来週の見通し
来週の日経平均株価は波乱含みとなりそうです。国内株式市場が休場の間、海外ではFOMC、ECB理事会、米国アップル決算、米国4月雇用統計などの重要イベントが目白押しです。5月のFOMCで米国の利上げ打ち止めを織り込みに行く流れとなるかが大きな注目点ではありますが、FOMCの結果発表後に米雇用統計を消化するスケジュールでもあり、連休明けの日経平均株価がどの位置からスタートするのかが非常に読みづらいところです。ただ、国内株式市場は引き続き決算発表ラッシュとなり【7974】任天堂や【7203】トヨタ自動車、【9984】ソフトバンクグループなどの注目度の高い企業の発表も多く予定されていますので、外部環境が多少不安定になったとしても、決算を吟味しながら個別株に物色の矛先が向かうかもしれません。米国株が弱かった場合でもある程度は耐性を示し、外部環境に神経質となりやすい週にはなりますが、押し目があれば買いは入りやすく、下値は堅いと考えます。